2009年3月1日日曜日

衆議院 内閣委員会 議事録

第8号 平成16年11月24日(水曜日)平成十六年十一月二十四日(水曜日)   午後一時一分開議 出席委員   委員長 松下 忠洋君   理事 木村 隆秀君   理事 河本 三郎君   理事 増田 敏男君   理事 山本  拓君   理事 宇佐美 登君   理事 須藤  浩君   理事 玉置 一弥君   理事 田端 正広君      大村 秀章君      川上 義博君      木村  勉君      北川 知克君      佐藤 剛男君      桜井 郁三君      土屋 品子君      西村 康稔君      葉梨 康弘君      萩野 浩基君      早川 忠孝君      宮澤 洋一君      石毛えい子君      泉  房穂君      市村浩一郎君      小宮山洋子君      今野  東君      島田  久君      藤田 一枝君      牧野 聖修君      太田 昭宏君      高木美智代君      山口 富男君      吉井 英勝君   内閣府大臣政務官  木村  勉君   政府参考人 (内閣府国民生活局長) 田口 義明君   政府参考人 (警察庁刑事局長)岡田 薫君   政府参考人 (金融庁総務企画局長) 増井喜一郎君   政府参考人 (金融庁総務企画局審議官) 鈴木 勝康君   政府参考人 (文部科学省大臣官房審議官) 山中 伸一君   政府参考人 (文部科学省スポーツ・青少年局スポーツ・青少年総括官) 尾山眞之助君   政府参考人 (厚生労働省職業安定局高齢・障害者雇用対策部長) 金子 順一君   政府参考人 (厚生労働省雇用均等・児童家庭局長) 伍藤 忠春君   政府参考人 (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長) 塩田 幸雄君   内閣委員会専門員 高木 孝雄君
○松下委員長 これより会議を開きます。
 ---------(中略)---------
○松下委員長 発達障害者支援法案起草の件について議事を進めます。 本件につきましては、先般来理事会等において協議いたしました結果、お手元に配付いたしましたとおりの起草案を得た次第であります。 この際、本起草案の趣旨及び内容について、私から御説明申し上げます。まず、本起草案の趣旨について御説明申し上げます。 自閉症を初めとした発達障害者に対しては、社会的な理解が十分でなく、発達障害者及びその保護者は大きな精神的負担を強いられており、その支援は喫緊の課題であります。そこで、発達障害者の心理機能の適正な発達及び円滑な社会生活の促進のために、発達障害症状の発現後、できるだけ早期に発達支援を行うことが特に重要であることにかんがみ、発達障害者の自立及び社会参加に資するようその生活全般にわたる支援を図ることを内容とする本起草案を提案することとした次第であります。 次に、本起草案の主な内容について御説明申し上げます。 第一に、発達障害の定義を定めるとともに、国、地方公共団体及び国民の責務を明らかにすることとしております。 第二に、児童の発達障害の早期発見、早期の発達支援、保育、教育等に関し必要な施策について定めることとしております。 第三に、都道府県知事は、発達障害者支援センターを指定し、発達障害者に対する支援業務を行わせることができることとし、その業務の内容を定めることとしております。 第四に、国及び地方公共団体は、発達障害者支援を行う民間団体に対して支援を行うとともに、国民に対する啓発を行うこととしております。 なお、この法律は、平成十七年四月一日から施行することとしております。 以上が、本起草案の趣旨及び内容であります。
○松下委員長 本件について発言を求められておりますので、順次これを許します。小宮山洋子君。
○小宮山(洋)委員 この発達障害者支援法は、現在支援の谷間に置かれている自閉症、アスペルガー症候群、注意欠陥多動性障害、ADHD、学習障害、LDの方や保護者の皆さんたちの悲願であった支援のための法整備の第一歩となるものだと思います。 この法律を意義あるものにするためには、一つは、すべての国民が発達障害を理解するようになること、そしてもう一つが、実際に支援が受けられるようになること、支援の実質的な中身だと思います。 幾つか伺いたいと思いますが、まず、専門家の育成について伺っていきたいと思います。 まず、医師ですが、現在、発達障害を診断できる専門医が非常に少ないということがあります。専門医の育成を全国でできるようにすることが必要です。少なくとも十万人に一人程度、つまり、一千人くらいの専門医の育成が必要だと考えられていますが、その育成を具体的にどのように行うつもりか、伺います。
塩田政府参考人 我が国では、発達障害など、子供あるいはその親の方々の心の問題に対応できる専門的な知識あるいは技能をお持ちの児童精神科医でありますとか小児科医というのは極めて少ない現状にあると認識しているところでありまして、この法律の趣旨を実効あらしめるためには、専門的知識を有する人材の確保が大変重要であると考えているところでございます。 こうしたことから、厚生労働省におきましても、子供の心身の発達障害あるいは心の問題を抱える子供の診断、治療あるいはケアを適切に行うことのできる児童精神科医あるいは小児科医の確保、養成が非常に大事だと考えているところでございます。 こうした観点から、一つは、平成十六年度内には検討会を開催いたしまして、小児科及び児童精神科の領域における専門医の確保対策について具体的な検討を始めたいと思っております。また、平成十七年度の厚生労働科学研究におきましても、子供の心の問題に専門的に対応できる医師などの確保、育成に関する研究の実施、養成プログラムの開発を行うことを予定しておりまして、現在、研究者に対しまして公募を行っているところでございます。 いずれにいたしましても、こうした取り組みを速やかに進めまして、必要な養成、研修を実施しまして、発達障害などに対する専門的な技能あるいは知識を持つ医師の確保に努めてまいりたいと考えております。最低千人ぐらいの専門家の医師が必要だという御提案は大変貴重な御意見だと思っております。 いずれにいたしましても、この法案が成立することによりまして、専門の医師の質の面、量の面での確保に努めてまいりたいと思っておりますし、この法律の制定によってこうした動き、人材の確保につながればと思っている次第でございます。
~ 略 ~

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